悲しみによりそう方法

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悲しみによりそう方法

3.11の今日たくさんの悲しみを抱えた被災地の方々に鎮魂と住まう町や暮らしの復興を心からの願います。

決してなくなるわけではない悲しみが今以上に蓄積することがないよう、悪化することがないよう、今抱えている悲しみを少しでも癒すことに役立つものとして、「子どもの悲しみによりそう」という本をご紹介したいと思います。

「子どもの悲しみによりそう」という本

この本は、3人の米国人の著書によって書かれたものですが、冒頭には「日本の皆様、とくに福島をはじめとする被災地の子どもたちへ」とあり、「すさまじい被害と同時に計り知れない深い悲しみをもたらした、その重なる喪失体験とそこからひきおこされる悲しみの感情に対処する、適切で効果的な方法として、私たちが培ってきた悲しみへの対処法をこころをこめて日本の皆様へ」と書かれています。

私も最近この本を手に取り、悲しみや喪失感にどう対処するかのサポートを得ることができました。適切で効果的な方法を示してくださった著書の方々にはとても感謝するとともに、この本がサポートする側である方々に一人でも多く、この本に書かれた対処法や悲しみへのケアの方法を知ってほしいと思います。

本の中で悲しみによりそう方法は1〜6のパートで構成されています。パート1には、「喪失に関する神話を見つめる」についてこう書かれています。

悲しみによりそうために信じてはいけない6つの神話

神話とは、私たちが信じこんでいる、見直そうとしなかった、刷り込まれてきた、まちがった考えをさしています。

「もし、この神話を信じこむ態度を変えなければ、子どもを援助する力を十分に発揮できない」ともいっています。むしろ、この神話のままに悲しみに対処した場合、回復のための大きな障害の一つになるとも。悲しみによりそうために、信じてはいけない6つの神話とは

  1. 泣いてはいけない
  2. 悲しみを置き換える
  3. 一人で悲しみに浸れ
  4. 強くあれ
  5. 忙しくせよ
  6. 時間がすべて癒す

(引用:「子どもの悲しみによりそう 喪失体験の適切なサポート法」)

「泣いてはいけない」とは本当でしょうか?

肯定的なできごとは、よろこびやその感情をそのまま受け入れようとします。でも否定的なできごととなると、そのままの感情を受け入れようとしないことがとても多いものです。

例えば、神話1の「泣いてはいけない」でいうと、こんな言葉や教えをどこかで私たちは学んでいるかもしれません。「泣いても問題は解決しない」、「いつまでも泣いていてみっともない」「泣くのは男らしくない」。そう言われたことやそうすることが前向きで正しい対処法であり、私もそうやって乗り越えてきたと誰かに教えられたこともあるのではないでしょうか。

「悲しみを置き換える」ことは本当にできるのでしょうか?

神話2の「悲しみを置き換える」では、悲しいできことがあったときに、「誰でもいつかは経験する悲しみだよ」「もっとつらい思いをしている人はいくらでもいる」「かわりになる何かを手に入れることはどうか」と、その悲しみを別のもので置き換えることは、悲しみに寄り添う上では、有効ではないと言っています。

「時間がすべて癒す」は本当でしょうか?

神話6の「時間がすべて癒す」、これも励ましによく使われる対処法ですね。

「時間がたてば自然に忘れる」「時が解決してくれる」とよく言うし、言われたことがあると思います。もちろん、悲しみからの回復や心の痛みが静まるまでにある時間がかかるので、時間の経過は必要なことで。けれど、ある時間の経過によって「傷が癒される」との間には大きな違いがある、そういっています。

喪失感や悲しみの感情は、間違った神話による「善意」によって封じこめられている

たくさんの喪失感や悲しみの感情は、こうした間違った神話による「善意」によって封じこめようとします。また「善意」であるからこそ、子どものころから培ってきたその考え方に戻ろうとします。

しかし、それこそが実は心の深い部分に、子ども時代からつい最近までのつらい体験からくる否定的な感情が抑圧され、蓄積されていることに気付いていないとしたら…

それはもう一度、本当に役に立つ悲しみへの対処法を見直す必要があるということ。

愛着障害における子ども時代の悲しみの経験を癒すためにも

愛着障害は、特に子ども時代に経験した悲しみや寂しさ、時には怒りや空虚感や喪失感を体全体におしこめたまま生きている子どもや大人の生きづらさがうみだしたSOSだと思います。

愛着障害からくる、「他人を信用できない」「本当の愛を知らないせいで何も守れない」「思い出すと苦しくなるから人を突き放す」などの生きづらさを抱えている人たちにも、この本に書かれていることは非常に重要です。

その方法は本当に効果的?と思ったら見直すことも大切

たとえ、世の中に受け入れられていて、役に立っているように見える考え方でも、「それは本当に効果的なものなのか?」と見直すことがとても重要だと思うのです。

悲しみによりそう方法を通して、世の中で正しいとされている方法が自分にとって真に効果的ではないと感じたときには、その考え方から入れ替えてもいいんだ、という大きな気づきもこの本から得られると思うので、ぜひご一読を♬

「子どもの悲しみによりそう 喪失体験の適切なサポート法」
著者)ジョン・ジェームス (著),ラッセル・フリードマン (著),レスリー・ランドン (著),水澤 都加佐 (訳),黒岩 久美子 (訳)

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